HubSpotダッシュボードの概要と特徴
HubSpotのダッシュボードは、ビジネスに関連する多様なデータを一元的に表示し、ユーザーがリアルタイムで状況を把握できるよう設計されています。このダッシュボードの最大の特徴は、マーケティング、セールス、カスタマーサービスといった各部門のデータを統合し、全体像を明確に示す点にあります。
例えば、マーケティングチームはウェブサイトのトラフィックやリード獲得状況を、セールスチームは商談の進捗や成約率を、カスタマーサービスチームは顧客からの問い合わせ件数や対応状況を、それぞれ一つの画面で確認できます。
さらに、HubSpotのダッシュボードはユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、ドラッグ＆ドロップ操作でウィジェットを追加・配置することが可能です。これにより、プログラミングの知識がなくても、必要な情報を直感的にカスタマイズして表示できます。
また、各ウィジェットはリアルタイムでデータを更新し、最新の情報を常に提供します。このように、HubSpotのダッシュボードは、ビジネスの現状を迅速かつ的確に把握し、データに基づいた意思決定をサポートする強力なツールとなっています。
ダッシュボード作成の基本手順
HubSpotで効果的なダッシュボードを作成するためには、以下の基本手順を踏むことが重要です。まず、HubSpotアカウントにログインし、上部メニューから「レポート」を選択します。「ダッシュボード」をクリックし、「新しいダッシュボードを作成」を選択します。
ここで、ダッシュボードの名称とアクセス権限を設定します。名称は、ダッシュボードの内容が一目でわかるようなものを選ぶと良いでしょう。アクセス権限については、全員に公開するか、特定のユーザーやチームに限定するかを選択できます。
ダッシュボードが作成されたら、次にウィジェットを追加します。「レポートを追加」をクリックすると、既存のレポートから選択するか、新たにカスタムレポートを作成するオプションが表示されます。既存のレポートを利用する場合、目的に合ったものを選択し、「追加」をクリックするだけでダッシュボードに組み込まれます。
一方、カスタムレポートを作成する場合は、「レポートを作成」を選択し、データソースや表示形式を設定します。例えば、特定のキャンペーンの成果を分析したい場合、関連するデータフィールドを選択し、棒グラフや円グラフなど適切なチャートタイプを選びます。作成したレポートは保存し、ダッシュボードに追加します。
最後に、ウィジェットの配置を調整し、視認性を高めます。ドラッグ＆ドロップでウィジェットを移動させ、重要な情報が一目で確認できるよう配置しましょう。このように、HubSpotのダッシュボード作成は直感的な操作で進められ、ビジネスニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能です。
主要なウィジェットとその活用方法
HubSpotのダッシュボードでは、多種多様なウィジェットを活用して、ビジネスの各側面を詳細にモニタリングできます。以下に、主要なウィジェットとその具体的な活用方法を紹介します。
まず、「トラフィック分析」ウィジェットは、ウェブサイトへの訪問者数、参照元、閲覧ページなどのデータを視覚的に表示します。これにより、どのチャネルが最も効果的か、どのコンテンツが人気かを把握し、マーケティング戦略の最適化に役立てることができます。
さらに、「フォーム送信数」「CTAクリック数」「ブログ投稿の閲覧数」など、HubSpot内で収集可能なあらゆるアクティビティをウィジェットとして視覚化できます。ウィジェットごとにフィルター設定ができるため、「特定のキャンペーンのみ」「特定の営業担当者のデータのみ」など、セグメントを切り出したデータ表示にも対応しています。
「営業パイプライン」ウィジェットでは、現在進行中の商談数、各ステージの案件数、予測収益などを示し、セールスチームの活動状況を一目で確認できます。これにより、営業マネージャーはボトルネックの把握やリソース配分の見直しを迅速に行うことができます。
このように、HubSpotのウィジェットは目的別に豊富な種類が用意されており、それぞれを柔軟に組み合わせることで、自社のKPIや戦略に直結するダッシュボードを構築することが可能です。
効果的な可視化のためのダッシュボード設計ポイント
ダッシュボードをただ作成するだけでは、真に意味のある可視化とは言えません。データが「見やすい」「理解しやすい」状態でなければ、チームの判断力を高めることはできないため、設計にはいくつかの重要なポイントがあります。
まず意識すべきは「見る人の目的」です。マネージャー向けには全体のKPIや目標達成状況を中心に、現場の担当者向けには業務フローに直結する数値（例：今月のリード獲得件数、対応中のチケット件数など）を中心に配置します。対象ユーザーを明確にすることで、必要な情報にすぐアクセスできる設計が実現します。
次に「視覚的な階層構造」も重要です。最重要のKPIや指標はダッシュボードの上部に配置し、補助的な情報や詳細は下部にまとめます。また、グラフの種類にも注意が必要で、推移を見たい場合は折れ線グラフ、構成比を見たい場合は円グラフ、比較したい場合は棒グラフなど、目的に合った形式を選びましょう。
最後に、定期的な「更新・見直し」も欠かせません。チームの目的や業務内容が変化すれば、表示すべきデータも変わる可能性があります。ダッシュボードは一度作って終わりではなく、常に“進化”させていくものと捉えると、組織全体のPDCAを加速させる重要なツールとなるでしょう。
部門別のダッシュボード活用例
HubSpotのダッシュボードは、部門ごとの目的に応じて柔軟に活用できます。たとえばマーケティング部門では、キャンペーン別のリード獲得数や流入チャネル別のトラフィック、フォーム送信率などを可視化することで、施策ごとの効果測定がスムーズに行えます。
営業部門では、商談ステージごとの案件数や担当者別の成約率、今月の予測売上と進捗状況などを表示することで、現場の動きやボトルネックの把握に役立ち、カスタマーサービス部門では、対応中チケットの件数や平均対応時間、顧客満足度（CSAT）などをリアルタイムで確認し、サポート体制の最適化に活かすことができます。
このように、部門ごとのKPIに即したダッシュボードを構築することで、情報の共有や判断のスピードが飛躍的に向上し、組織全体のパフォーマンス強化につながります。
HubOneだからこそ実現できる“活用されるダッシュボード”の構築支援
HubSpotのダッシュボード機能は非常に強力ですが、「機能を知っている」だけでは成果にはつながりません。大切なのは、“誰が・何のために・どんなデータを見たいのか”という本質的な設計視点を持ち、それを日常業務に活かせるレベルまで落とし込むことです。そして、その実行と定着を支援できるのが、HubSpot導入後の活用支援に特化したパートナーの存在です。
HubOne（ハブワン）は、HubSpotをはじめとした多種多様なSaaSプロダクトに10年以上携わり、業種・業界を問わず何百社ものデジタルマーケティングと営業支援を成功に導いてきました。特に、HubSpotの活用フェーズでは、以下のような独自の強みを発揮します。
- 目的から逆算したダッシュボード設計支援
営業、マーケティング、CSそれぞれのKPIを可視化するための設計を、現場視点でサポート。
- 社内への浸透・活用支援
ダッシュボードが“見るだけ”で終わらないよう、活用方法のワークショップやトレーニングを提供。
- 継続的な改善支援
構築後も定例のレビューや改善支援を行い、成果につながるダッシュボードへと進化させ続けます。
多くの企業で、ダッシュボードは「作ったけど誰も見ていない」「情報が多すぎて使われない」という課題を抱えがちです。HubOneハブワンは、そうした“使われないツール”ではなく、“使いこなすカルチャー”を根付かせる支援に向き合います。HubSpotのポテンシャルを最大限に引き出し、貴社の成長をドライブするために、ぜひご相談ください。
